軽井沢便り:クラシック・ギタリスト斎藤明子のブログ「軽井沢便り」

軽井沢便り

勉強会

2011.Nov.22
カテゴリー: 音楽について

2011.11.21_style.jpg今日は、尊敬するフルーティスト、大嶋義実さんを囲んでのムージカ・エマセネポーの勉強会でした。
「人工的に均一な状態に整えた様相よりも、自然のままに不揃いな様相の中にこそ、本当の美しさがあるのでは」
という考えのもとに試行錯誤しています。
不揃いな状態を作ることも苦労しますが、なにより難しいのはそれらを「自然」という名のもとに貫かれた、一つの軸の上に構成することです。それができないと、ただのバラバラな状態になってしまうからです。
解決策を見つけるため、ヘアメイクアーティスト、宮崎陽平さんの作品を研究しました。
複数のテクスチャーを一つの世界に感じさせるには、それらがどうしようもなく引きつけられてしまう強靭な引力を持つ軸を意識しなければいけないことがわかりました。
それを勉強会で音にしてみたとき、確かな手応えを感じました。
さらに磨きをかけていきたいと思います。

人が読む私の文章

2011.Nov.15
カテゴリー: 音楽について

私は演奏の仕事に付随して、ときどき文章を書く仕事もしています。
演奏家として、斎藤明子として、何をどう見たか、といった内容のものを求められます。

先日、その私が書いた文章をある男性が人前で読んで聞かせる場面に立ちあいました。

心に染み入るような、そっとささやくような、穏やかな口調。
自分で書いたはずなのに、まるでその人の体験や考えを聞いているような錯覚に陥るほど、印象的な朗読でした。

私はなにをするときでもフルスロットルなので、その文章も、私の頭のなかではシャウトに近い状態で鳴り響いているのです。もし自分で読むのだとしたら、やはり大声を張り上げていたでしょう。でもそれだけでは伝わらないものがあることを知りました。

大袈裟な表情でなくても、伝わるものは伝わる。
要はその人がなにを伝えたいか、それがはっきりしているかどうかだとわかりました。
音楽にもいかしていきたい経験でした。

宮古島で

2011.Nov.08
カテゴリー: 音楽について

111103_miyako.jpg宮古島から戻りました。

信州の風景や人の営みとはまったくかけ離れた南国ムード!
あまりにもワイルドなサトウキビ畑に心を奪われてしまいました。

会場となるイタリアンレストラン「ドンコリーノ」に着くと、すぐリハーサルをはじめました。シェフの望月さんと私たち、お互い遠く離れてそれぞれに磨きをかけてきたものが、そこで一気に放出しはじめ、見えない火花がスパーク!
そのままの勢いで本番終了までなだれ込みました。

シェフのお料理からは、彼自身から溢れ出る鋭くとがった気迫とは正反対のイメージの、深い優しさを感じました。いつまでも心に残る、暖かい味です。

私は味覚が鈍感すぎて、料理を感覚でしか捉えられませんが、共演したクラリネットの小平真司さんは味覚過敏。シェフの料理が一般的な料理と違う理由は、全ての素材がひとつになっているからだと教えてくれました。
なるほど、それは「調和」ということかと理解しました。
料理でも音楽でも、何事においても最終的には「調和」なのだなあ、と痛感しました。

信州に戻って、そういった視点からさらに磨きをかけねばと、自分に誓いました。